
・モロヘイヤの茎に毒素があるって聞いたけど、スムージーにして大丈夫?
・モロヘイヤって、生でスムージーにできるの?
モロヘイヤスムージーの作り方でお悩みのそこのあなた!
モロヘイヤの茎には毒素があると、噂で聞いたことがありますよね?
またモロヘイヤのスムージーを作る前に茹でる必要があるのかも、気になるところです。
結論ですが、市販で売られているモロヘイヤは、茎ごと生でスムージーにしましょう。
- 市販のモロヘイヤの茎には毒素がない
- モロヘイヤの茎は生でも、ミキサーですり潰せる
- モロヘイヤの茎を茹でてしまうと、栄養価が落ちてしまう
- モロヘイヤ全体に含まれるシュウ酸は少ないので生食できる
- モロヘイヤを茎ごと生でスムージーにするとサラサラ飲める

市販されているモロヘイヤには毒素がないことは、科学的に証明されているので安心してください。
また今回は生のモロヘイヤを冷凍保存する方法も紹介します。
スムージーに使うモロヘイヤは冷凍保存しておくと、ミキサーを回すだけで簡単にスムージーが作れるため便利です。
モロヘイヤは最も栄養価の高い野菜の一つなので、是非スムージーのレパートリーに加えましょう。
- スムージースペシャリスト資格を取得。
- 大手食品メーカーで11年間、食品の研究開発を経験。また1年半、食品のマーケティング業務を経験。
- スムージー飲用歴2年。
市販のモロヘイヤの茎には毒素がないため、スムージーにしても安全
収穫期のモロヘイヤの茎には毒素はない
モロヘイヤの茎は、時期のよって毒素の有無が異なる
モロヘイヤの茎は、時期によって毒性の有無が異なります。
茎は常に毒性があるわけでなく、毒素があるのは「収穫期を終え成熟した茎」のみです。
そのため市販のモロヘイヤであれば、毒素を気にすることなくスムージーを作ることができます。
市販のモロヘイヤは、収穫期を迎えた食べごろの茎なので、毒性がないからです。
農林水産省も、市販されているモロヘイヤの茎には毒素である「ストロファンチジン」が含まれていないことを報告しています。
収穫期の葉、茎、根の各部位並びに蕾(つぼみ)発生期の葉、茎、根、蕾の各部位には含まれず、野菜としてのモロヘイヤ、モロヘイヤ健康食品、モロヘイヤ茶などからも検出されないことが報告されています。
引用:農林水産省
市販のモロヘイヤに茎には毒素が含まれていません。安心してモロヘイヤスムージーを作りましょう。
モロヘイヤの毒素、ストロファンチジンは動機や吐き気を誘発する
モロヘイヤの毒素「ストロファンチジン」には、心臓の収縮力を強化する強心作用があります。
キョウチクトウ科の植物ストロファンツスの種子から得られる強心配糖体。Strophanthus gratusから得られるG‐ストロファンチン,S.hispidusのH‐ストロファンチン,S.kombeのK‐ストロファンチンなどがある。いずれも心筋収縮力を増大させる作用(強心作用)を示す。現在ではG‐ストロファンチン(これが心臓毒のウワバインである)が強心薬として用いられる。【重信 弘毅】
引用:世界大百科事典 第2版
そのため、ストロファンチジンを含んだモロヘイヤを食べてしまうと、以下の症状を引き起こしてしまうことがあります。
- めまい
- 動悸
- 吐き気
- 心不全
ストロファンチジンの症状を解説しましたが、市販のモロヘイヤにストロファンチジンは含まれていないため安心してスムージーを作ってください。
家庭菜園されたモロヘイヤの茎には、毒が含まれている可能性がある
素人がモロヘイヤの収穫期を判断するのは難しいため、茎は捨てた方がよい
モロヘイヤの茎に毒素が含まれているのは「収穫期を終え成熟した茎」です。
家庭菜園の場合、素人が「収穫期を終え成熟した茎」の判断をすることは難しいことです。
そのため家庭菜園のモロヘイヤは葉の部分のみを食べるのがよいとされています。
家庭菜園でモロヘイヤを栽培されている方は、まだ若くて食べられそうな茎であっても、モロヘイヤスムージーに使うのは避けましょう。
モロヘイヤには茎以外にも毒があるので注意が必要
モロヘイヤは時期によって、成熟した茎以外にも毒素が含まれているので注意が必要です。
茎以外に毒素が含まれるモロヘイヤの部位は以下の4つです。
- 発芽からしばらくしてからの若葉
- 種子
- 実
- 成熟種子のさや
引用:内閣府食品安全委員会
モロヘイヤの家庭菜園をされている方は、茎以外の部位の毒素にも注意が必要です。
モロヘイヤの茎は生でもスムージーにすることができる
モロヘイヤの茎は硬い部分もあるが、ミキサーで簡単にすり潰せる
モロヘイヤの茎は固いので、基本的には茹でて調理にします。また根元よりの茎は特に硬く、筋っぽいので捨ててしまうことも多いです。
- 味噌汁
- お浸し
- あえもの
しかしモロヘイヤをスムージーにする際は、茹でる必要はありません。
モロヘイヤをミキサーにかけると、硬い茎も簡単にすり潰してスムージーにすることができます。

生のモロヘイヤをスムージーにすると、茹でる手間も省け、茎の栄養も全て摂取できる。まさに一石二鳥ですね。
モロヘイヤを茹でると栄養価が落ちてしまう
生のモロヘイヤの栄養素と、茹でた後の栄養素を比較した表を添付します。
生 | 茹でた後 | |
---|---|---|
エネルギー | 36kcal | 24kcal |
水分 | 86.1g | 91.3g |
たんぱく質 | 4.8g | 3.0g |
脂質 | 0.5g | 0.4g |
炭水化物 | 6.3g | 4.0g |
食物繊維 | 5.9g | 3.5g |
(水溶性食物繊維) | 1.3g | 0.8g |
(不溶性食物繊維) | 4.6g | 2.7g |
β-カロテン | 10000μg | 6600μg |
ビタミンB群 | 4.09mg | 1.67mg |
ビタミンE | 7.0mg | 3.7mg |
ビタミンK | 640μg | 450μg |
ビタミンC | 65mg | 11mg |
カリウム | 530mg | 160mg |
カルシウム | 260mg | 170mg |
マグネシウム | 46mg | 26mg |
鉄 | 1.0mg | 0.6mg |
亜鉛 | 0.6mg | 0.4mg |
表の通り、モロヘイヤを茹でるとほぼ全ての栄養素が低下します。
水溶性ビタミンであるビタミンB群、ビタミンCのみならず、ほぼ全ての栄養素が低下してしまいます。
理由として食物繊維や、脂溶性ビタミン、ミネラルが茹で汁に溶けずに流れ出て、そのまま捨てられてしまうためです。
栄養豊富なモロヘイヤから、たっぷり栄養価を得るためにもスムージーに使うモロヘイヤは生で使いましょう。
なお、モロヘイヤに含まれるβ-カロテン(ビタミンA)、ビタミンB群、ビタミンE、カルシウムは、スムージーに使う葉野菜の中で、トップクラスです。
モロヘイヤスムージーの脅威の栄養価と、美容・健康効果を知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
⋙モロヘイヤのスムージーが持つ9つの効果とは?【王様の野菜の秘密】
モロヘイヤに含まれるシュウ酸は少ないため生でスムージーにできる
モロヘイヤに含まれるシュウ酸量はさつまいもやナスより少ない
モロヘイヤに限らず多くの野菜には、シュウ酸と呼ばれるアクが含まれています。
シュウ酸は尿路結石に原因となる成分です。
以下の通り、モロヘイヤに含まれるシュウ酸量はさつまいもやナスより少ないため気にする必要はありません。
- ココア623mg
- さつまいも240mg
- ナス190mg
- ピーナッツ187mg
- モロヘイヤ163mg
モロヘイヤに含まれるシュウ酸は少ないので、茎ごと生でスムージーにしましょう。
モロヘイヤを茎ごと生でスムージーにするとサラサラ飲める
モロヘイヤスムージーには、モロヘイヤ特有のぬめりがない
モロヘイヤのお浸し、味噌汁、あえものなどの料理には、モロヘイヤ特有のぬめりがあります。
これはモロヘイヤに含まれるムチンという糖タンパク質によるものです。
通常のモロヘイヤ料理は茹でる工程があるため、ぬめりが発生します。
ムチンには優れた保水力があるため、モロヘイヤを茹でている間にムチンが水分を吸ってぬめりを発生させるのです。
引用:わかさ生活
一方、生のモロヘイヤで作ったスムージーは、ぬめりがなくサラサラ飲むことができます。
生のモロヘイヤを使ったスムージーには茹でる工程がなく、また短時間で調理が終わるので、ムチンが水分を吸ってぬめりを発生させる時間がないためです。
モロヘイヤを茎ごと生でスムージーにすることで、サラサラ飲みやすいスムージーを作ることができます。
スムージーに使う生のモロヘイヤを冷凍する方法
スムージーに使う生のモロヘイヤは冷凍保存が便利
モロヘイヤは温度や湿度の変化に弱いため、常温に置いておくとすぐにしなびて傷んでしまいます。
モロヘイヤを冷凍保存が便利です。
モロヘイヤスムージーは朝食として飲むことが多いため、冷凍保存しておくと忙しい朝もミキサーを回すだけで簡単にスムージーを作れます。
モロヘイヤをジッパーに入れて、真空にしてから冷凍する
冷凍した生のモロヘイヤの劣化を最小限に抑えるポイントは、冷凍中のモロヘイヤに酸素を触れさせないことです。
そのために、モロヘイヤをジッパーに入れてからストローで空気を吸ってジッパー内を真空にします。
- STEP1
モロヘイヤ全体を水洗いします。
- STEP2
モロヘイヤの水分をキッチンペーパーでよく拭き取ります。
- STEP3
モロヘイヤをミキサーに入れやすいサイズに切ります。
- STEP4
モロヘイヤが重ならないようにジッパーに入れます。ジッパーに入れる量は1回で使い切れる量が理想です。
- STEP5
ジッパーに入れたストローで中の空気を吸いだし、真空状態にしたら冷凍庫へ投入しましょう。
冷凍したモロヘイヤの保存期間は一ヵ月です。
引用:macaroni
モロヘイヤの茎を丸ごと使ったスムージーの紹介
モロヘイヤとバナナとすももと台湾パイナップルのスムージー
1人前 420g | 材料 |
---|---|
![]() | モロヘイヤ50g |
バナナ70g | |
すもも130g | |
台湾パイナップル90g | |
水80g |
果物の甘さと香りで、モロヘイヤの臭みを一切感じません。とても美味しいモロヘイヤスムージーです。
ミキサーで十分撹拌しているのでモロヘイヤの茎の食感は、スムージーからは一切感じません。
モロヘイヤは茎を丸ごとスムージーに使っても、十分美味しく作ることができます。

モロヘイヤの高い栄養価を、全て摂取できてとてもお得です。
モロヘイヤスムージーは栄養価だけではなく、味もとても美味しいスムージーです。
以下の記事では、モロヘイヤを使ったスムージーレシピを大量に公開しています。ぜひ参考にしてみてください。
⋙モロヘイヤスムージーの人気レシピ集【プロが効果も徹底解説】
まとめ【モロヘイヤは茎ごと生でスムージーにしよう】
今回はモロヘイヤの茎を茹でずにスムージーにすべき理由を解説しました。
- 市販のモロヘイヤの茎には毒素がない
- モロヘイヤの茎は茹でなくても、ミキサーですり潰せる
- モロヘイヤの茎を茹でてしまうと栄養価が落ちてしまう
- モロヘイヤ全体に含まれるシュウ酸は少ないので生食できる
- モロヘイヤを茎ごと生でスムージーにするとサラサラ飲める
更に今回は、生のモロヘイヤの冷凍方法と茎ごと使ったスムージーレシピも紹介しました。
市販されているモロヘイヤの茎に毒素はありません。
栄養価の非常に高いモロヘイヤスムージーを、是非ともレパートリーに取り入れましょう。